システムトレードマガジンでは株価と出来高のみから買い銘柄を抽出しています。業績、配当、その他材料などいわゆるファンダメンタルズを考慮する仕組みを有していません。ですが、バーゲンハントストラテジーは勝率が80%以上、マイナス20%以上のパフォーマンスが悪いトレードは2%程度以下になるように設計しています(1990~2016年通算)。買シグナルが点燈した銘柄から適当に選んでトレードしても勝率もリターンも繰り返すうちにバックテストのパフォーマンスに収斂されていくだろうと考えます。しかし、マイナス20%以上のトレードは精神的にも芳しいとは言えないと思いますし、それらのトレードを排除できればパフォーマンスはさらに向上するでしょう。
株価は業績悪化、事故、事件、政治の混乱、経済の悪化など色々な理由で下落しますが、これらの要因はバーゲンハントにおいて特段考慮することではありません。当たり前の下落要因でありこのようなことが無ければ暴落と言うイベントは起こりません。
バックテストでマイナスが大きなトレードを検証すると2つの特徴が浮かび上がってきました。
①重大なコンプライアンス違反を犯した会社
債務超過の隠ぺい、監査報告書が付されないなど、詐欺的行為が発覚した会社や本来は倒産しているはずのゾンビ企業がこれにあたります。財務体質が脆弱でガバナンスがしっかり確立していない新興企業や東証一部上場以外の企業に散見されます。
②仕手株
仕手グループや一部の仕手戦参加者は持ち株を担保に幾重にも金融業者から資金を調達して株を買い増ししています。そのため一度値が崩れ担保割れすると金を貸し付けていた業者は貸付金回収のためとことん担保株を売ります。証券会社が自己融資をしていることもありますから、大株主に証券会社や日証金の名がある株も注意が必要です。
これらの株はシステムトレードマガジンホームページの『買シグナル点燈から手仕舞いまでの基本的な流れ』に沿ってトレードすれば100%排除できると保証することはできませんが、かなりの部分避けることができるかと思います。